EDIT
目黒といえば、家具を探したことのある人なら一度は訪れたことのある街であろう。目黒通り沿い、駅から10分程歩いたあたりを皮切りに、ひっきりなしに家具屋が立ち並ぶことで有名なこのエリア。古今東西を問わず、バリエーション豊かなテイストの家具がそろっている。なかでも中古のお店には、掘出し物が見つかることも多くある。そんな家具通りに向かう途中、目黒川を渡って中目黒方面に曲がり少しすると、緑豊かな環境の中、今回の物件が佇んでいた。
室内に入ると、ドア正面にガラスブロックの壁が1枚。突然の来客があっても、締め切り前の散らかったオフィスを丸見えにはしないで済む。その向こうには、光あふれるまとまった空間が広がる。窓が全4方向に確保されていて、常に緑が視界に入ってくるので仕事の合間の癒しにもなる。奥には小上がりになったスペースがあり、ここにかなり特徴的なキッチンがある。SOHO物件をオフィスとして使う際、住居の気配が色濃くでてしまいがちなキッチンだが、このキッチンなら生活感をあまり感じさせず、むしろ絵になるので、このキッチンを中心に何ができるかとイメージを膨らませられるだろう。
空間の使い方としては、まず1番広いスペースに大きな机を置く、若しくは長机を向かい合わせ、まとまったワークスペースとする。そして小上がりになったところは、ランチスペース兼打ち合わせスペース兼くつろぎスペースになり得る。近くで買ってきた掘出し物のソファを、どかっと贅沢に置いてしまうのもいいかもしれない。
自分たちのオフィスでご飯を作り、スタッフみんなで食事を共にする人たちが増えてきている中、この空間はまさにそうした趣向をもった人々に寄り添ってくれるだろう。毎日は無理にしても、週に1回でも共にご飯を食べながらミーティングをすれば、スタッフ同士のコミュニケーションも良好になり、社内全体のパフォーマンスも上がっていくかもしれない。働く環境が、仕事のパフォーマンスに与える影響を常に考えている方々には、ぜひ一度訪れて、働いている様子を想像してみてほしい空間である。
EDITOR’S EYE
入って右手の窓の外には、人が1名ほど歩けそうなスペースが伸びている。より身近に緑を感じたい、自分で植物を育てたいという方にはなかなか貴重なスペースなのでぜひ活かしてほしい。