南青山オフィス|チェリー通り沿い リノベーション空間
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>>LOCATION
青山通りからCassinaの角を曲がるとすぐに現れる青山小学校。裏門にあたるこちらの入口の前には桜の木が立っている。この桜をスタートにして、青山霊園の真ん中を桜並木と一緒に走る通称チェリー通り。春時期に限らず、お昼時にも賑わうのはこの辺りに隠れ家的な高評価の飲食店が点在していて、近くで働く人々の胃袋を刺激しているからだろう。今回の物件は、そんなチェリー通り沿いの青山小学校横の建物。子どもの声が長閑に聞こえる場所に立つヴィンテージマンションだ。
>>SPACE
募集区画は、フルリノベーション工事を終えたばかりの新しく生まれ変わった空間。扉を開けて室内に立ち入った瞬間、少し大げさだが、ちょっとした神聖さを感じるほどの格好の良さを感じた。経年を感じさせるコンクリートの天井と、その質感を引き立てる様に真白な梁や壁、そして、クールに仕上げられた床。静まり返ったそんな空間が、午前中の健やかな光で照らされているのが、妙な色気と格好よさを伴って惹きつけた。
メインとなるスペースは、モルタル床とフローリング調フロアタイルのハーフアンドハーフ。ユニークなその仕上げは、無骨さもありそして色合い的にも悪くない。メインスペースの他にはもう一室、ミーティングスペース兼応接室として使える区画も用意されており、レイアウトも容易に想像しやすい。空間の印象も良く、健やかな陽当たり、おまけに使い勝手が良いとなれば文句のない空間と言っても過言ではないだろう。
>>WORKSTYLE
何事も始めが肝心。空間の仕上がりや雰囲気も申し分なく、移転したその後すぐにも仕事に取りかかれそうな完成度の高いこの空間は、当然ポイント高め。更には、散りばめられた東、南、西と3面の開口部からは、1日を通してしっかりと光が差し込み、朝の清々しさから昼の健やかさへ、そして、夕方の西日は小さめの窓が受け止めてやんわりと室内へ光を取り入れるという、時間帯による日差しのバリエーションがあるというのも魅力だろう。それでも自分がこの空間に立ち入った時の印象が強いからか、ここでは朝という時間を有効的に活用してほしいと思ってしまう。天気の良い日は早めに出社し、あえて電気を点けず、窓から差し込む光だけで仕事をしてみる。窓を開けて、道路を行き交う車の音や登校してくる小学生の笑い声をBGMにしつつ、地域に溶け込む心地の良さを感じながら仕事に取り組むのもいいだろう。欲張りな人は、他のスタッフより少し早く来て、朝のこの空間を独占したくなる、そんなオフィスになるのではないだろうか。
EDITOR’S EYE
春になれば、ちょうど窓の外に桜の枝が満開の花を咲かせる。仕事がひと段落したらみんなでお花見なんてこともたまにはいいかもしれない。