人形町オフィス・店舗|セミスケルトン居抜き空間
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>>LOCATION
場所は東京イーストサイド。今でも多くのレトロな建物が残されているこのエリアは、近年ではそれらを取り壊すのではなく、リノベーションによって新たな時代にあった空間へ利用されるなど、日々面白い新陳代謝が繰り返されているエリアだ。そんな中でも人気の高い日本橋エリアの、ちょうど中央に位置する人形町。この地にもまた、新しい人生の一歩を踏み出そうとしている建物がある。
>>SPACE
大通り沿いに、半世紀以上立ち続けるこの建物。人間なら程よく人生の熟成期を迎え、第2の人生も考え始める人も現れる年代だが、この建物もまた、数年前のリニューアル工事によって新たな人生へのスタートを切った。地上6階建ての建物。1階は店舗用にスケルトンのままで、最上階6階は以前オーナーが使っていた住居をそのまま残したSOHO区画。今回メインとして紹介するのは基準階となる2〜5階区画で、空間の特徴とも言える大きな開口面から差し込む光が、明るめのテイストで仕上げられたセミスケルトンの空間を照らす。部分的に建物素地を露にした無骨な表情も伺えるが、不思議と全体的に清潔感すら漂わせてさせるのは明るい開口部のおかげなのかもしれない。2階はより開口面が大きく、地上の目線に近いこともあり、良くも悪くも街行く人々の視線を多く集める区画だ。1階と同様、この区画も使い方次第で建物の印象を左右してしまう大事な区画とも言えるので、この空間を使う際は慎重かつ大胆に空間の彩りを考えてみてほしい。建物の最上階へ上ると屋上が現れる。夜は遠くにそびえるスカイツリーの夜景を眺めながら、ゆっくり仕事終わりの一杯を楽しむ事も出来るだろう。なんとも憧れるシチュエーションだ。
>>HOW TO USE
程よくニュートラルに整えられた空間なので、このまま家具を並べるだけでも十分感度の高い空間になるだろう。半世紀経ってもなお最前線で走り続けるこの建物からは、時代を生き抜く力を感じ、その芯の強さに憧れすら感じてしまう。空間は比較的ベンチャー系にピントを合わせたテイスト。今のうちにこの建物の中で多くを学び、いつか次のステージへ進むためにこの建物を去ったとしても、その経験をいつまでも心にとどめ、この建物のように常に時代の最前線で走り続けていってほしい。そんなバイタリティーをこの建物は与えてくれそうだ。
EDITOR’S EYE
大規模改修はしているものの、半世紀経った今でさえ、しっかりとこの地に立ち続けているこの建物。このような古い建物が多く残っているのが、東京イーストの面白みだろう。