EDIT
オフィス街や繁華街で栄える五反田。主要なステーションからもアクセスし易く、有名企業の本社が建ち並ぶなど、ビジネスにとっては便利な街だ。そんな五反田駅から徒歩10分。目黒川を渡り、中央環状線を越えた先の静かな住宅街に面白い空間を見つけた。
コンクリートと鉄板のスタイリッシュなデザインの建物。新築ということもあり、周囲の中でより際立った存在だ。内部空間だけではなく、外観や共有部も綺麗なのは嬉しい。見た目からも想像出来る通り、内部もなかなかのコンクリートジャングル。2フロアーセットになった空間で、上下は小さな吹き抜けで繋がるが、アクセスは正面にある外階段を使う。何とも不思議な創りだが、それぞれの空間が程よい距離で繋がっているのは面白い。住宅で言う離れのような感じか。入居者がゼロから内装を創れるよう、あえてベーシックなスケルトンの状態に作られているようだ。用途によっては設備など少し手を加える必要はあるが、1から理想の空間を創る楽しみが込められた物件だ。トイレだけは設置されているのでご安心を。
このまま使っても十分面白いが、少し自分色に染めてあげるのもいいだろう。部分的に壁の仕様や色を変えてみたり、床や天井も好きな素材を選んでみたり。吹き抜け部分には、箱階段の付いた本棚などを設置してみるのも面白そうだ。部屋の使い方はシンプルに、1階は作業スペース、2階は打ち合わせスペースという感じか。上で打ち合わせしている内容が、吹き抜けでなんとなく共有できる。また、店舗としての使用も可能な物件なので、例えば1階を店舗、2階をこじんまりしたオフィスとして使うのもいいだろう。生産と販売が同じ空間で行われているのは、訪れるお客さんにとっても面白い体験だ。クリエーティブ心をフルに発揮してほしい。
EDITOR’S EYE
建物内にはオーナーの住居も併設している。近くにオーナーがいるという緊張感はあるが、なにかあった時はすぐ対応してもらえる利便性もある。オーナーと良い関係を築けば、アットホームで良いオフィスになるだろう。