千駄ヶ谷オフィス | 元設計事務所居抜き空間
EDIT
>>LOCATION
アパレル系やデザイン関係のオフィスが多く集まる千駄ヶ谷エリア。街ですれ違う人もどこか住宅街に似つかないようなオシャレな人が多く、他のエリアとはまた違った雰囲気がこのエリアには流れているように感じる。そんなエリアの一角にあるRon Harman千駄ヶ谷店。今回の物件は、なんとも説明しやすいこの目印から、一本裏へ入った住宅の並びに見つけた。
>>SPACE
この物件を語る前に、青山のFrom-1stビルをご存知だろうか?築40年以上たった今でも尚、人々を魅了し、愛され続けている南青山のアイコン的な存在。そんな建物を設計した山下和正建築研究所が、長く拠点を構えていたのがこの物件だ。募集区画はB1-2Fまでの3層。以前は2Fをワークスペース、1Fを打ち合わせ室などに使い、B1を模型や作業スペースとして利用してきたという。正直、その設計事務所がこれまで作ってきた作風のイメージとは異なり、この物件はとても実務的に感じる。事務所らしいタイルカーペットや壁一面に設置された無数の本棚がそんな印象を与えているのかもしれないが、窓も最小限に減らし、天井もそれほど高くはない。そのために第一印象は少し閉鎖的な印象を与えてしまうかもしれないが、このタイト感に慣れてくると、仕事に没頭できそうなこの環境は、次第に居心地が良くなってもいきそうだ。
>>HOW TO USE
外部の情報は一切遮断し、働くこと以外は受け付けないような、そんなハードな印象。しかし、見方を変えればどこか秘密のラボ的な空間でもあり、日々この中でコソコソとアイディアを出しあって、次に世をあっと言わせる新しいものを生み出しそうな拠点にもなりそうだ。現状のまま使うのもいいし、より隠れ家感を演出するような空間に作り込んでもいいだろう。デザイン関係の方々はもちろん、なにか新しいものを生み出してやろうと野望をもった方々。バトンリレーじゃないが、このスペースからいつかまた人々に長く愛されるようなものを生み出していってほしい。
EDITOR’S EYE
日本建築界の最高賞、建築学会賞を受賞したこのFrom 1st Bldg。そんな建物もここで設計したんだ、、とご本人からは伺っていたが、年代が合わないのであくまで小耳までに。小学校の工作室のように、この空間はなにかが常に生まれていくような、そんなクリエイティブ感のある雰囲気を感じた。