神宮前オフィス・店舗|原宿駅前通り スケルトン空間
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“HARAJUKU”。ファッションカルチャーの発信地として、海外でも有名なこの言葉。日本国内にとどまらず、この街は常に新しいカルチャーを世界へ発信し続け、その個性的な世界観を求めて海外からも多くの人々が訪れる街だ。そんな場所に見つけた今回の物件は、原宿駅から目と鼻の先。日々多くの若者や観光客で賑わう竹下通り入り口から、ほんの2軒隣りぐらいのビルの一角にこの空間はある。
原宿駅前の通り沿いに立ち並ぶ商業ビルの一つ。1Fはシューズショップ、2Fには今流行りのカフェなども入っており、建物前の道沿いには原宿らしい若い子達が常に行列を作っている光景に出会える。そんな建物内の4F部分が今回の紹介区画で、エレベーターを降りるとすぐにその空間は現れた。2方向に大きな開口部をもつ縦長の空間で、正面側は期待していた通りに、原宿駅と明治神宮の森を正面に望むことが出来る素晴らしい眺め。普段何気なく前の道を通っていたが、この目線で見下ろすことはなかなか経験がない。しかし、より驚いたのはもう一方の開口部からの眺めだった。ちょうど建物の背面には遠くまで低層の屋根が続くこのエリアらしい町並みが広がっており、その窓面からはくっきりと六本木ヒルズや東京タワーまで望むことができる。室内に入るまで予想していなかった分、これはかなりのサプライズ。内部はお金をかければいくらでもカッコよくなるが、この眺めはお金では手に入れられないものだろう。
眺望という強い武器を持つこの空間。是非こんな物件をオフィスとして使いたいところだが、賃料から考えるとやはり店舗系がベースとなってしまうか。もちろん意地でも原宿のド真ん中にオフィスを構えたいという方には頑張っていただきたいが、そうでなくとも様々な使い道のありそうな物件だ。とはいえ、正直この区画にどのような業種が入るべきなのか今はまだ予想がついていない。しかし、この地だからこそ新しいカルチャーを生み出してしまうような革新的なアイディアの実験地として使っていただけたらと思う。ただ瞬間的な流行りを起こす場だけではなく、その空間に入った人々の心を確実にキャッチするような、そんな特別な場所にこの空間はなるだろう。
EDITOR’S EYE
商業地として多くの人々が行き交う通りだが、それと同時に店舗の入れ替わり早い立地でもある。かなり賭け的な勝負エリアでもあるが、そんな場所にあるからこそ、瞬間的な爆発力ある流行を生み出すことができるだろう。