下目黒オフィス|リノベ済み 無骨な空間
EDIT
目黒駅を背に、権之助坂を目黒川方面へ進むことほんの数分。坂の中腹にあるスターバックスを左手に曲がると、間もなくしてこの物件は現れる。これまでオーナーの事務所として使用していたという建物は、現在リノベーション工事の真っ最中。建物のポテンシャルを活かしつつ、極力シンプルに整えられるという今後完成が楽しみな物件だ。
元々プレハブ小屋のような作りで、そのマテリアル感ある表情がどこか工場っぽい雰囲気すら感じさせてくれる建物。今回募集の区画は2Fと3Fで、その室内も建物のテイストを引き継いだラフな仕上がりとなっていた。特に鉄骨の躯体を露にした2Fの空間は、その無骨感故に、まるで工場の一室さながら。無駄を全て削り落とした、極限まで自分を追いつめたストイックさすら感じる空間となっていた。片や3Fは、躯体の表情を現しつつも、比較的ベーシックに仕上げられた空間。イメージとしては、工場の上階にあるオフィススペースと言った感じか。水回りは共有部に男女別トイレはあるものの、キッチンなどの設備は無いため、もし必要であれば室内に設置していただきたい。ちなみに2Fには専用の中庭がついているので、ちょっとした休憩の場としてこのスペースも有効活用可能だ。
このカジュアルさがたまらない物件。一見障害にも思える鉄骨の斜材も、この空間にあると自然と受け入れられる。空間の良いアクセントとしてキャラクター性もあり、空間を柔らかく分ける境界線的な役割になっているのも面白い存在だ。今なら一括で借りる事も可能で、その際は2Fをクリエイティブな制作の場、3Fはより機能面を支える実務的な場などとして使ってみるのもいいだろう。どちらにせよ、この空間では力みすぎず、場所を特定せず、家具なども統一せず、全体的にラフに働いていただきたい。こんな空間でそんな働き方ができれば、この無骨な空間もきっと誰もが心地よいと思える仕事場に仕上げられることだろう。
EDITOR’S EYE
好みは分かれ易い物件かもしれないが、このようなイメージの物件をお探しの方にはドンピシャな物件と言えるだろう。1階には今後店舗が入るようなので、建物としてもより華やかさは出そうだ。