中目黒オフィス・SOHO | 目黒川沿い屋上付き空間
EDIT
春の訪れを感じさせる桜並木や冬のイルミネーションなど、季節によって多彩な表情をみせる目黒川沿い。エリアによっては多くのショップやカフェが建ち並び、静かながら感度の高い街並が長く続く。感度の高いクリエイティブ系オフィスとしてもなかなかの激戦区とも言えるこの地に、新たに面白い物件が現れた。中目黒駅から5分ほど。目黒川に沿って目黒側へ進むと、左手に見えるコンクリートの建物に今回の空間が眠っている。
区画は最上階の3階部分。扉を開けると、思わず「おっ」と声が漏れる空間が現れた。平面上では一般的な2LDKの住居仕様の室内だが、コンクリートとフローリング、ピンポイントで入れられた黄色い壁のコントラストが、どこかレトロでモダンな空気感を作りだしている。比較的懸念されがちな和室も、この空間だと不思議と様になっているように感じられるだろう。開口はあまり多くないため、正直明るい室内とまでは言い難い。しかし、川沿いの桜を水平に望む事が出来る絶妙なポジション取りは、この物件の強い魅力だ。この物件の面白さはこれだけじゃない。玄関の明るい吹き抜け階段を上ると、大きくポッカリ開けた空が現れた。なんと90㎡ほどの屋上がもれなくついてくるという嬉しい特典付き。それも目黒川沿い。なかなかこのような物件はお目にかかれないのではないか。使用にはトップライトの装置が少々障害となっているが、満喫するには十分な広さと言えるだろう。室内の光量は抑え気味な分、この明るいルーフトップへ出た時のギャップはより爽快に感じられた。
もう一つこの物件の魅力として、内装工事も比較的柔軟に相談可能というところ。基本的には構造に関わらない部分であれば手を加えられそうなので、気合いを入れてガッツリ理想の空間に作り変えてしまってもいいかもしれない。もちろんどこまで作り込むかにもよるが、磨けば磨くほど、その期待に答えてくれるポテンシャルは秘めた物件と言える。長々と書いてしまったが、説明するより実際に空間を見られた方が良いだろう。きっと期待以上の空間体験は出来るはずだ。
EDITOR’S EYE
正直、室内を見るまでの期待を大幅に越えてきたのがこの物件。期待していなかったわけではないが、これまで室内写真が無かった為、少ない情報を元にパズルのようにイメージをツギハギしていた。しかし、実際の空間はそんなイメージ以上のポテンシャルで、百聞は一見にしかずと心から体感した空間だった。