南青山オフィス | 最上階メゾネットスケルトン風空間

青山一丁目駅から徒歩3分。赤坂御用地の緑を背に二手に分かれる外苑東通りの間、緑華やぐ青葉公園の向かいに、不思議な魅力を持つ物件を見つけた。

4F、5Fの最上階メゾネット。エレベーターは無いため、出入りが多い仕事だと少々大変かもしれないが、ポジティブに捉えれば運動不足の解消になるだろう。玄関扉を開けると、漂白されたように色彩を抑えた空間が広がった。一見よくあるスケルトンベースの白空間だが、ひとしきり見て回ると、なんだか違和感が感じられた。たとえば、扉のサイズ。必要以上に大きな扉と頭をぶつけそうなバルコニーに通じる窓が並ぶ様は、不意にスケール感を見失う。荒々しい躯体の割に、竣工当時から躯体仕上げだったことを物語る配線埋め込みのスイッチ。一般的に軽やかに見せたいはずの階段は、分厚いスチールの上にコンクリートが打設されている。その一方では、壁面に嵌め込まれた儚げなほど薄いガラスの小窓たち。随所にこだわりが垣間見えるもその基準がつかめないのだ。頭を整理しようと頭をかがめてバルコニーに出ると、異空間から解放されるような青山公園の緑と六本木ヒルズが見渡せるナイスビューが現れる。

室内は4-5人で働くには丁度良いスペースで、使い勝手としてもそれほど悪くないだろう。内装は現状での引渡しとなるが、照明器具やエアコンがあらかじめ設置されているのは嬉しいところ。構造に関わらなければ自由に手を加えることができるそうなので、4Fは造作壁や収納スペースを撤去してL字型のワンルームとしても良いかもしれない。謎多きワンダールーム。ぜひ一度訪れてみてはいかがだろうか。

徒歩1分の距離にある背の高い木々が生い茂る青山公園は、近隣の人々の憩いの場となっているようだ。青山一丁目駅からすぐの立地にありながら、緑の下でランチタイムを楽しめるのも、この物件の魅力の1つと言えるだろう。