EDIT
>>LOCATION
表参道と千駄ヶ谷の中間に位置する神宮前2丁目エリア。ちょうど2つの町並みの色が絶妙に交わるようなこのエリアは、他には無い独特の雰囲気や色気があり、どちらかと言うと”通”な通りとしてファンも多い。そんなエリアには、現代のデザイナーズマンションの礎を築いたとして有名なビラシリーズがいくつか建つ。建てられた当時あまりに斬新なフォルムやその空間は、日本だけでは収まらず、当時の海外をも賑わせたという。現在ではそのほとんどが事務所として使われており、建物や区画によってはテナントの内装工事を積極的に受け入れ、多くのクリエイティブな空間が作られ引き継がれてきている。
>>SPACE
今回紹介するのは、シリーズの中では比較的ニュートラルな形をした「ビラ・グロリア」。とは言え、ポコポコと立体的に飛び出すバルコニーには樹木などが植えられ、建物全体が一つの環境を作り出しているようでとても魅力的な建物だ。そんな中でも、特に気持ちのいいバルコニーをもつ部屋が募集開始された。区画は建物正面からも望める2階の角に位置し、空間次第では建物の印象すら左右しかねない大事なポジションにある。室内はエントランスから直通の小ぶりの部屋と、道路面を望む広めの空間の大きく分けて2つに分かれており、比較的オフィスとしては使い勝手の良い構成となっている。このままの内装をうまく利用し、ライティングやインテリアなどで空間を演出するだけでも良いが、もし予算に余裕があればガッツリ内装を創り込み、道行く人々がついつい見上げてしまうようなカッコいい空間に仕上げると面白いかもしれない。
>>HOW TO USE
なによりこの物件の顔とも言える広めのバルコニーは、さらに周囲を木々の生えるルーフガーデンに包まれており、より開放感と四季折々の植物の表情を楽しむ事が出来る。ガーデン部分は共有部となるため使用方法の制限はあるが、このもれなく付いてきた特典によって、より魅力的な空間となっている事は間違いないだろう。バルコニーはだいぶゆとりのあるサイズなので、テーブルやチェアーを置けば、余裕でもう一つのワークスペースとして使える。もちろん天気の良い日に限るが、日常の業務から仕事終わりの一杯に至るまで、緑に囲まれたこの空間をワークライフの中にどう取り込むか色々と考えてみてほしい。
EDITOR’S EYE
建物は昨年に大規模修繕が行なわれ、外壁やエントランス周りなどキレイにリニューアルされた。とは言え、建設当時の木製の扉や建具などは随所に残され、それらのデザインや素材感はとてもいい味を出しているように感じる。