渋谷オフィス｜スケルトン居抜き空間

>>LOCATION
渋谷駅前にそびえるヒカリエを横目に明治通りを原宿方面へ。その面影を失いつつも、大きな期待を抱かせる目下開発中の宮下公園を通り過ぎ、トレンドを発信するアパレルショップが連なるキャットストリートへ潜り込む。少し進んで脇道に折れ穏やかな空気感をもつところに、洒落た内装のヘアサロンを路面に抱えるこの建物を見つけることができる。

>>SPACE
募集区画は3-4Fのメゾネットタイプ。正面から建物を貫くように伸びる鉄砲階段で3Fへ、もしくは、そのまま建物の裏側に回り込んで、直接4Fにアクセスすることも可能。EVは無いので、重い荷物を運ぶには少々骨を折りそうだが、日常的には良い運動ともとれそうだ。3Fは9坪ほど、4Fは7坪ほどと、面積的にはかなり心許ない印象を受けるが、高めの天井高と、大きめの開口部の先に見える各フロアのテラスとで、数字で見るよりゆったりとした印象。細長の空間へレイアウトをイメージしてみれば、フロアが分かれていることもプラスに働き、割と機能的な使い方ができそうだ。
作り込んではいないものの、元々はスケルトン状態での募集に、前入居者が空調、トイレなど最低限の設備を加え、その居抜き状態での募集を開始。色があまりついていないので、ここからのスタートはイメージしやすい空間だった。

>>HOW TO USE
折角用意された腰掛け付きのテラスには、テーブルや植物などを置いて、憩いの空間としてみるのがいいだろう。上下に分かれていることをうまく利用し、きっちり働くフロアと、オープンで自由に過ごせるフロアとを明確に分け、メリハリのある働き方をお勧めしたい。もちろん、店舗やショールーム併設オフィスとして機能的に使いこなすのもお勧めできるが、自由の街“渋谷”のキャットストリート至近のポジションでは、機能性の中にも遊び心が加わったオフィスはしっくりくる。階段からのアプローチのため、訪れる人は３Fに必ず立ち入ることを考えれば、わずか9坪の空間でもインパクトと印象を与えることを狙い作り込む。コンパクトな分、世界観も予算を抑えつつも徹底的に作り込め、入居者のキャラクターや期待値を体現することはできるはずだ。もちろん、遊び心あふれる入居者の実用的な場所としても機能できれば、対外的な見え方だけではなく、自分たちらしい働き方が加速することも期待できるだろう。

大きめな開口部がありつつも、バルコニーによって外からの目線はないため、どこか隠れ家のような雰囲気も感じた。現状はスマートであるが色気にかけるので、温度感や色気を加えるとぐっと愛されるべき空間になることだろう。