神泉駅から徒歩４分。新旧の山手通りがちょうど交差する、大通り沿いに佇むこの建物。渋谷からだと、ドンキの角を左に曲がりBunkamuraを越えて、そのまま坂をのぼりきるアプローチになる。建物自体は、時代を経てきた落ち着きがあるものの、共用部分はきちんとメンテナンスされている。グルメの街・神泉という立地に加え、さらに1Fにはレトロささえも感じる所謂喫茶店という様なお店が入っているので、ちょっとした打ち合せ等にも利用して、常連になってみるのもいいだろう。

室内は、空間として大きく2つに分かれている。まずは室内に入ってすぐの、黄色いパーテーションや木の素材の壁、ガラス張りのスペースが象徴的な空間。こちらは大きな道路に面した窓からの光で、採光は抜群だ。そしてもう一方は奥にある、使い勝手の良さそうなまとまった空間。こちらは裏通りに面しておりそれほど明るい訳ではなく、静かで落ち着いた印象。どちらの空間も天井が高く、スケルトン仕上げで綺麗に白く塗装されているため、シンプルに好感を持てるだろう。

この予算で探されている方ならピンとくると思うのだが、通常この予算で、このエリアで、こうした個性的な空間を探そうとすると、この半分くらいの広さの物件しか見当たらないのではないだろうか。つまり、通常の相場よりひと回り以上広い物件となり、その分空間に”あそび”を有しているのである。そんな”あそび”の空間を利用して、固定のデスクとはまた別に、フリースペースを設けてみてはいかがだろう。例えば通常の固定のデスクは、大きな道路に面していない落ち着いた雰囲気の奥の部屋に設ける。そして手前の空間、黄色いパーテーションの奥に長机をどーんと置いて、気分転換にそこで仕事をしたり、ランチをとったり、資料を広げてアイデアをひねったりする。そんな自由に働く様子が、玄関先に訪れただけの来客にも真っ先に見えるので、働き方そのものがプロモーションになり得るかもしれない。仕事にも心にも、常に”あそび”を忘れないワークスタイルの方々には、この物件と是非タッグを組んで、次の新たなアイデアを試してみてほしい。

図面には内部の間取りが書き込まれていないので、詳細はぜひ現地でご確認いただきたい。なお、水回りは建物共有部分に出ているので、専有の面積を最大限に使えることはもちろん、トイレは男女別でそれぞれあるのが嬉しいところである。