EDIT
今回はTOKYO WORKSPACEでは珍しいエリアの物件をご紹介する。かつて多くの作家や文化人が暮らしていた街、千代田区の番町エリア。現在では都内部屈指の高級住宅地として有名で、高級マンションや住居が多く建ち並ぶ。また、周辺には大手レコード会社や、テレビ局のスタジオなどもあるため、飲食店も多く、働くには良い環境とも言える。そんな一角に建つ、黒い外壁とミラーガラスの中層ビル。一見すると普通のオフィスビルのような外観だが、なかなか侮れない空間を内に秘めていた。
この建物は、1棟まるごとスタジオとして建てられた建物で、各層はそれぞれ天井高が5M強というなんとも贅沢な作りの空間なのだ。そんなビルの最上階部分が今回の募集区画。20人乗りという十分すぎるサイズのエレベーターで上ると、目の前にどーんと開けた壮観な空間が現れる。まるで体育館のような少し非日常的な空間。正直最初は空間に圧倒され、こんな空間で仕事して落ち着くのかと思ったが、徐々にそのスケールアウトした空間が気持ちよくなってくる。不思議なスケール感だ。室内は大きく吹き抜けた空間と、中2階部分、水回りと小さな個室が2カ所で構成されている。それぞれの空間をうまく使い、この吹き抜け空間を存分に満喫できるプランニングをしてほしい。
室内はざっくりとした状態で残され、しまいには中2階へ上る階段すら無い状態。入居にはだいぶ工事が必要だが、手の掛けがいのある空間だとも言える。私ならこの天高、日当りを生かして、まずは大きな木や植物をたくさん置く。通常のオフィスにはなかなか置けないような植物たち。水やりなどだいぶ手間は掛かるが、みんなで育てるというのも社内の環境作りの一環として良さそうだ。天井からは、照明はもちろん、エアープラントを垂らしてもいいだろう。また、ハンモックなんて荒技にも出てもいい。もちろん遊びだけでなく、仕事をしなくてはならないので、ワークスペースは確保しなくてはならないが、植物の中にひっそりとテーブルや椅子を置くような、大きな植物園の中にあるオフィスを作ると面白そうだ。
EDITOR’S EYE
こんな空間をどう使おうか考えるだけでゾクゾクする。最低限の設備などは工事をお願いして、あとはみんなでこつこつと作っていくのも良いだろう。植物や会社の成長と共に。この規模でこの高さを誇る物件はかなり希少なので、興味があれば早めに問い合わせ頂きたい。もちろんスタジオとしても使えるので、そのような業種も絶賛募集中だ。