EDIT
六本木、華やかで賑やかで喧騒の多い街。そんなふうに思える街も、一本路地を入れば静けさも併せ持つ。六本木の交差点から進みヒルズをすこし通り過ぎ、一本入った住宅街の始まりで、この建物に辿り着く。
外観はコンクリートに赤いレンガ。手前に突き出した階段は裏側まで凝っていて、そのちょっとしたデザインがファサードを小粋にする。よく見ると、正面左方の壁にハイヒールが壁を歩くように配置されていて、なんともかわいらしい。2階に上がると正面はガラス貼りの部分が多く、中がよく見える。のぞくとそこには白い空間が広がる。側面にも窓が多く設けられており、採光は問題ない。すべての窓にブラインドがついており調整も可能だ。手前の広い方の部屋には、真ん中に黒いラインが一本。空間をゆるやかに仕切り、レイアウトの自由度を高めてくれる。その奥にもう一部屋。あまり広くはない部屋だが、3人くらいが長机に並んでPCに向かい作業している様が目に浮かぶ。こちらの部屋にも外への出入り口があり、建物裏側の路地につながる。
元々アパレルショップだったこの空間には、フィッティングルームやコートを掛けて置くスペースがきちんと備わっている。人を出迎える準備が万端のこのスペースは、見せの空間として使ってはいかがだろう。というのも、ちょっとしたイベントで場所が必要となったら、自分たちのオフィスを使ってしまえばいい。セミナーや展示会、小規模のものなら何ら問題はない。普段の仕事の慌ただしさは奥の部屋にしまっておいて、手前のスペースではスマートに振る舞う。途中でなにか足りないとなれば、裏の出口からささっと買い出しに抜け出せばいい。そんな二面性を持ったこの空間に、フィットする方を募りたい。
EDITOR’S EYE
もうひとつ募集しているメゾネットの区画があるが、こちらも洒落た内装になっているようなので、気になる方はぜひ。