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キラー通りと呼ばれる、ベルコモンズから千駄ヶ谷方面に向かう外苑西通りは、ワタリウム美術館、海外ブランドのインテリアショップ、ギャラリー、最近話題になった世界の朝食を食べられるレストランなど、海外のカルチャーを楽しめるストリートでもある。その通い沿いの神宮前3丁目交差点に1967年から優雅に建っているこの物件がある。
ヴィンテージマンションとしても名高く、外観の写真を見ればすぐにどこの物件かおわかりになる方も多いだろう。地中海風の白い壁に青い屋根という、このシリーズの特徴的な外観のファンも多いと聞く。窓の外の格子はレースの様にも見え、窓の上についたイカリのマークとあわせて、建物を上品に飾っている様だ。エントランスの門の両脇についているライトに明かりが灯れば、夜の風景も素敵だと思う。門をくぐり、白い壁伝いに少しだけ緩い傾斜を降りると、その先に木製の自動扉があり建物の中へ入る。ロビーを抜けて共用部分の廊下に出ると、そこも何となく海外の船室の様な雰囲気を醸し出していた。全体的に日本らしくないというか、当時の日本人の西欧に対する憧れが形になっているのか、建物の外から部屋のドアまでのアプローチに、独特の雰囲気があるところが、この物件の魅力の一つなのだろう。
募集している区画は3階の一室で、交差点方向を向いた東南の角部屋だ。現在、室内にはグレーのカーペットが敷かれており、地味な印象を受けるかもしれない。その点は、キッチンを隠し、カーペットの色を変えてみると、白い壁の色がさらに映えるような、明るい空間に造り変えられるのではないかと思う。また、交通量の少なくない交差点の上に位置するため、窓を開ければ車の音が耳に入る。しかし、気持ちの上では地中海の風を感じるような、白や青、テラコッタの色を取り入れたインテリアで遊んでみたら、気持よく働けるワークスペースに仕上がるのではないだろうか。
EDITOR’S EYE
遮音に関しては2重窓になっており、閉め切ればほぼ音は気にならない。デザインも魅力だが、管理やリフォームも丁寧にされている。まずはこの物件自体の良さを感じて頂ければと思う。