EDIT
神宮前から渋谷方面へ続く、明治通りとキャットストリート。どちらも各種ブランドの旗艦店やセレクトショップなどが建ち並ぶパワフルな通りだ。平行してはしるその2つの通りを結ぶ、ちょうど抜け道のような細い路地に、1階から4階までの1棟での募集をしているこの新築の物件を見つけた。
飲食相談可能な1階から3階までと、SOHO可能な4階部分という構造だ。1階には建物の表と裏にオープンスペースがある。建物の前は車があまり通らないので、そこに芝やウッドデッキを敷いて庭やテラスを作っても、のびのびできる時間を楽しめるだろう。2階、3階部分は現在スケルトンになっているが、キッチンを取り付けられるような設備は整っている。入り口が2つに分かれている構造も業種によっては使いやすそうだ。そして4階は、もともと生活するためのスペースとして作られていた部分で、プライバシーを考え、エントランスが二重になっている。併設のルーフバルコニーは少人数が集まるのにはちょうどよい広さで、眺望も悪くない。気に入った椅子などをおいてちょっと一息つくスペースとして利用してほしい。
建物としてはいつでも入居者を迎えられる状態である。今回、一番うれしいのは、やはり新築未入居であるという点であろう。なかなかこのエリアでの新築はお目にかかれない。何となく最近の傾向として、物やスタイルに「ストーリー」というのが求められているような気がする。自分たちが主体の物語を始めるのに、新築の物件は悪くない。ある意味、この建物にはまだストーリーがないのだ。入居者には、この建物から生まれたストーリーが、後にかっこよく語られるよう、いつも主人公であるという気分で働いてもらいたいと思う。
EDITOR’S EYE
基本的には1棟での募集だが、いまなら、1フロアずつの契約や、多少の造作の変更や追加もオーナー側に相談できるとの事だ。