EDIT
ハイブランドショップが建ち並ぶ表参道、ルイヴィトンの手前を曲がって奥へと進む。いくつかの角を曲がっていくうちにはインテリアショップ、サロン、レストラン、表参道らしいセンスの良い店舗が目に入る。その店舗と店舗の合間に、白い壁が特徴的な落ち着いた佇まいのこの物件がある。
階段を挟んで左右にドアがあり、完全に分かれている2フロアを同時に募集している。広い方の区画は、ドアに近い部分が一部作り付けのシェルフで区切られていて、ゲストの対応ができるくらいの広さは確保されているため、実質3つの区画があるという考え方もできる。どちらも窓が多く、明るくて良い風が抜ける。フローリングのつやのある濃いブラウンと、壁の白の組み合わせがとても美しい、整った印象の区画である。
「抜け感」という言葉をよく耳にするが、この空間にも「抜け感」を感じる。あえて何か1点を外すファッションにおける「抜け感」とは異なり、良い空気が流動し、アイディアが突き抜けていくイメージだ。実際に窓を開けると、空間のどこにいても心地よい風が抜けて行く。エアコンではなく、蛍光灯の下ではなく、風を感じながら、取り込まれる自然光の中で落ち着いて仕事をしたい人にむいていそうなオフィスである。
せっかくある2区画を贅沢に使って、風と光の通り道を考えたインテリアに仕上げてほしい。
EDITOR’S EYE
珍しい間取りなので、使い方は無限大。オフィスの模様替えも頻繁にできそうである。フローリングがなかなか無い色ではあるが、とても丁寧に磨かれているので、作り付けのシェルフをシューズロッカーがわりにして、フロアは室内履き、もしくは大胆に素足でというのもいいかもしれない。