EDIT
恵比寿駅から白金の方向に進む。駅を背に長い直線を進み、白金のエリアに向かって少しそれた通り沿いにこの建物はあった。
落ち着いた通り沿い、建物の1階部分に位置するこの空間は、エントランスへのアプローチ、その存在自体も秘密めいて感じる。空間はきわめて荒っぽく、元のイタリアンレストランを解体したスケルトン状態そのままである。
メゾネットの1階2階。きっちり作り込む手もあるが、そのままの空間でも十分イケるのではないだろうか。完全スケルトンの為、水回りの工事、空調機や照明の設置は必須だが、used感ある床を敷き詰めて、このハード感を楽しんでみるのもいいだろう。差し込む光が素材を引き立て空間の味をだす。荒削りの空間にしっくりくるインテリアをかき集め、隠れ家のようなオフィスを造ってみてほしい。
1階はラウンジや打合せ用にゆとりあるスペースへ。空間の脇にスタッフ自慢の自転車を置いてみる。お気に入りのエレメントが集まる事で、居心地はもちろん、自慢のオフィスへとなっていくだろう。2階はまとまったワークスペースに。元の厨房あたりは、段差もあり使いづらい印象を与えるが、床を一段上げてフラットに仕上げれば、逆に遊びのある面白い空間へ変わる。ここでは荒っぽさは敢えて否定せず、最小限の工事でいかに空間を引き立てるかという思考が合うかもしれない。
オフィスとして、隠れ家として、恵比寿と白金の間にある、少しかわしたこの建物であなたのハードボイルドライフを演出してみてはどうだろう。
EDITOR’S EYE
表にあるモルタルで仕上げられた壁も利用する事は可能。もちろん元々は店舗での用途である為、用途の自由度も高い。1階にカフェ、2階にオフィス、そんな使い方も夢があって素敵だ。