EDIT
ヨーロッパの人里離れた街、石畳の路地にぽつんと佇む建物。
ツタの絡まる外観からそんなイメージが浮かんだ。その雰囲気は隠れ家そのもの。住所は渋谷ながら表参道にも近く、渋谷の忙しい雰囲気も表参道の煌びやかな雰囲気も持ち込まない、それでいて少し敷居の高さを感じる落ち着いた空気を漂わせている。こんな空気感にもしっくりくるのがこの物件だ。
元々ここはカフェが営業していた。最新の音楽が流れるようなスタイリッシュなカフェではなくアンティークの味わい深い雰囲気で、一人で読書の時間を楽しめそうなカフェ。時には2階がギャラリーとしてオープンになっていた。
その空気を残したまま、この建物は新たな入居者を探すことになった。
戸建物件を一度見てしまうと、個室の間仕切りはそのまま活かし、あまり大がかりな手を施さずに使ってしまいがちだが、この物件の最大の魅力は自由に改装ができる点。今までの使われ方にとらわれず、自分の働きたい空間づくりを思う存分楽しむことができる。
1階はギャラリーやショールーム、もちろんカフェでもいいが、スタッフやお客様が集まる場に。外部と社内を結ぶ重要な空間だ。遊びゴコロを加えて、居心地の良いスペースにしよう。そうやって多様なコミュニケーションが生まれれば、新たなクリエイティブのアイデアも生まれそうだ。そうやって人のつながりから仕事をつくる働き方をしてみたい。
EDITOR’S EYE
渋谷にありながら少しかわした立地がツボ。感性を研ぎ澄ますには、こんな落ち着いた雰囲気が必要なのかもしれない。あとは空間づくり。“改装自由”を存分に楽しもう。