西麻布オフィス|広めのバルコニー付き SOHO空間
EDIT
>>LOCATION
場所は西麻布。複雑に人や車が行き交う交差点を背に、広尾方向へ進む。おなじみのガソリンスタンドを超えて左を見ると、背中側の喧騒が嘘のように、穏やかな雰囲気の坂道が現れる。毎朝登るのは少々しんどいかもしれないが、この先にある遊び心ある建物と、西麻布という立地を手にするためには容易なワークアウトだ。そんな坂を登りきった角地に、今回ご紹介する建物を見つけた。
>>SPACE
外観はそこまで特徴的ではない今回の建物。それもそのはず、もともと住居仕様の建物であるからだ。しかしいざ玄関を開けると、3階まで吹き抜けた空間。インパクト十分!と思いつつも、きっちりと地下収納や、ホームエレベーターが備わっていたりもする。空間全体は、和室のある変則的な3LDKの間取り。特徴とも言える和室は障子を解放し手前の洋室を合わせると、倍以上のまとまった空間となる。空間の半分が和室という不思議な部屋だが、なかなかの居心地の良さがにじみ出るので侮れない。メインとなるLDは、インナーテラスに面しているため実数値以上の広さを感じ、ちょっとした開放感と、採光と遊び心を満たしてくれる場所。3Fには2部屋。その洋室を繋げるのは室内の廊下だけではなく、南側にひらけた大きなバルコニーでも繋がっている。バルコニーからは、抜けた空と六本木ヒルズを望むことができ、小さな椅子を設置するだけで十分快適なスペースとなりそうだ。
>>HOW TO USE
和室があるオフィスはちょっと珍しい。あまりないからこそ、この和室を自由な発想で有効に使っていただきたい。デスクやチェアを設置せずに、ちゃぶ台と座布団で、時には自由に寝転がって作業できるスペースも面白い。奥まった場所にあり来客にも気を使うことがなさそうだから、気分転換できるトレーニングスペースなんかにしても楽しそうだ。身体を動かすとストレス解消効果があると言われているから、作業効率もぐんと上がるかも。身体も仕事もシェイプアップできれば言う事もないだろう。また休憩場所となりそうなバルコニーを時には屋外作業スペースとして、休憩している気分でリラックスしながら作業を進めるのも贅沢だ。普通にはない間取りだからこそ、仕事が仕事の域を超えて生活の一部であるような人たちに、ぜひともオススメしたい建物だ。
EDITOR’S EYE
Deportareにはラテン語で「運び去る、運搬する」という意味がある。実はSportの語源と言われており、仕事や家事など義務的なものからの気分転換、楽しみ、休養を指す言葉だ。LDの窓から覗く先にはトレーニングジムがあり、トレーニングする人々を見ていると、間違いなく自分も身体を動かしたくなる。だからこそ間取りの使い方次第で、ストイックに、そして楽しみながら行える環境としていただきたい。